【話題の痩身注射】ウゴービとは?マンジャロとの違いや今後の展望を解説!
ドクター解説
最近テレビやSNSでも話題の「ウゴービ(Wegovy)」。
「痩せる注射」として注目されていますが、同じく話題の「マンジャロ(Mounjaro)」と何が違うのか?
今後どのように使われていくのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、ウゴービの特徴やマンジャロとの違い、そして今後の展望について、名古屋市北区志賀町にあるみずの内科内視鏡クリニックが一般の方にもわかりやすく解説します。
ウゴービとは?GLP-1受容体作動薬の一種
ウゴービは「GLP-1受容体作動薬」という、食欲を抑える作用を持つ注射薬で、
2024年に日本でも「**高度肥満(BMI35以上)もしくは肥満症**の治療薬」として保険適用となりました。
※しかしながら色々制約もあり保険診療で処方できる医療機関は少ないのが現状です。
ウゴービの基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | ウゴービ(Wegovy) |
有効成分 | セマグルチド(週1回注射) |
適応 | 高度肥満症(BMI35以上など) |
投与方法 | 週1回の皮下注射 |
効果 | 食欲抑制・体重減少(海外では15%以上の体重減少例も) |
一方のマンジャロとは?
「マンジャロ(Mounjaro)」は糖尿病治療薬として登場しましたが、
その強力な体重減少効果から、現在は自由診療(自費)で痩身目的に処方されるケースも増えています。
※保険診療で処方できるのはあくまで糖尿病患者さんのみで痩身目的ででは保険診療では処方できません。
マンジャロの基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | マンジャロ(Mounjaro) |
有効成分 | チルゼパチド |
適応 | 2型糖尿病(※肥満症は未承認) |
投与方法 | 週1回の皮下注射 |
効果 | 食欲抑制・体重減少(最大20%近い報告も) |
ウゴービとマンジャロの比較
比較項目 | ウゴービ | マンジャロ |
---|---|---|
適応 | 高度肥満症(BMI35以上) | 2型糖尿病 |
痩身効果 | ◎(平均15%) | ◎◎(最大20%) |
保険処方 | 一部専門施設のみ | 糖尿病患者に限り可 |
自費診療 | 今後拡大の可能性あり | すでに広く実施中 |
主な副作用 | 吐き気・便秘など | 吐き気・筋力低下など注意点も |
当院におけるウゴービ処方の方針について
当院ではウゴービを自費診療での取り扱いを開始しましたが、
対象となるのは以下のような医学的に適応のある方に限られます。
▼ 対象となる方
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BMIが35以上の高度肥満の方
-
またはBMIが27以上で、肥満に起因する健康障害(脂肪肝・高血圧・糖尿病・睡眠時無呼吸など)がある方、またはそのリスクが高いと判断される方
❌ 美容目的での処方は行いません
ウゴービは医療用の肥満治療薬です。
当院では「見た目を良くしたい」などの美容目的のみでの処方は行っておりません。
医学的根拠に基づき、総合内科専門医が慎重に評価し、安全性を重視して処方判断を行います。
当院の肥満・生活習慣病治療に対する考え方
当院では、肥満が原因となる生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症など)の予防と治療に力を入れています。
その中で、ウゴービなどの薬物治療は選択肢のひとつにすぎません。
🥗 薬に頼りすぎない治療を大切に
肥満症の治療には、薬だけではなく「食事・運動・睡眠などの生活習慣の見直し」が非常に重要です。
当院では、薬だけに依存せず、患者さんご自身の生活改善をサポートする治療方針を掲げています。
🕖 通いやすい診療体制
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平日7:30から診療スタート
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土曜・日曜も午前診療を実施
働く世代の方でも無理なく通院しやすい環境を整え、継続的なサポートを大切にしています。
ウゴービは今後「医療的な痩身治療薬」として広がる可能性も
現在は一部の専門施設での保険処方に限られていますが、今後は信頼できる医療機関での自費診療として、
「医療的に痩せる」選択肢としての普及が見込まれています。
海外ではすでにスタンダードな肥満治療薬として位置づけられており、
日本でも健康被害を防ぎつつ、安全に取り扱えるクリニックでの普及が進むと予想されます。
まとめ|医学的な判断のもと、安全な痩身治療を
ウゴービは、ただの「痩せる注射」ではありません。
生活習慣病の予防・改善を目的とした、医学的に正当な治療手段です。
当院では、単なる体重減少を目指すのではなく、
将来の健康を守るための根本治療として、生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせた支援を行っています。