大腸カメラ検査に炭酸ガス?
ドクター解説
当院では大腸カメラ検査の際に炭酸ガスによる送気を行っています。
大腸カメラに炭酸ガス?
大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)は、がんやポリープ、炎症などの病変を早期に発見するために大腸の内部を詳しく観察するために行われる検査です。
しかし、「内視鏡検査は痛い」と感じる方も多いのではないでしょうか?
実は、最近ではその痛みや不快感を軽減するために、炭酸ガス(CO2)を使用した送気が行われるようになっています。
今回は、名古屋市北区を中心に、名古屋市西区、守山区、中区、中村区、北名古屋市、小牧市、春日井市などからも多くの患者さんが来院する当院の内視鏡検査の特徴を踏まえて、この技術がどのように役立つのか、わかりやすくご説明します。
大腸カメラ検査の際の「送気」とは?
大腸内視鏡検査では、カメラを挿入する前に、腸内を広げて視野を確保するために空気を送り込みます。
この「送気」によって腸管が膨らみ、大腸の観察を行うことができ、大腸ポリープや大腸がんをみつけることができます。
しかし、空気を使うと、検査後に腹部の膨満感(お腹の張り)や不快感を感じることがあります。これは、送気で腸内に入った空気が体外に出るまで時間がかかるためです。
炭酸ガス(CO2)による送気のメリット
最近では、空気の代わりに炭酸ガス(CO2)を使用することが一般的になっています。
CO2を使うことの最大のメリットは、腸内に送った二酸化炭素が非常に速やかに体外に排出されることです。
これにより、検査後の膨満感やお腹の張りを大幅に軽減することができます。
1. より快適な検査が可能に
CO2は空気と比べて、腸内での吸収速度が速く、膨満感がすぐに解消されます。そのため、検査後に感じる不快感や痛みが少なく、検査後すぐに日常生活に戻りやすくなります。
2. より安全に検査を実施
炭酸ガスは体に吸収されやすいため、空気に比べて腸内での圧力が低く抑えられます。
これにより、腸壁に対する負担が減り、腸管の損傷や出血のリスクを低減することができます。特に高齢の方や体調に不安のある方にとって、安全性が高まるのは大きなポイントです。
3. 検査時間の短縮にもつながる
CO2は腸内での圧力が低いため、内視鏡がスムーズに進みやすく、検査の進行が早くなります。
結果として、検査時間が短縮され、患者様にとっても負担が軽くなります。
まとめ
大腸カメラ検査における炭酸ガス(CO2)による送気は、検査をより快適で安全に行うための技術です。
従来の空気による送気に比べて、腹部の膨満感や不快感を軽減し、検査後の回復も早くなります。
また、安全性が高く、検査を受ける方にとって非常に有益な技術と言えるでしょう。
大腸カメラ検査を受ける際には、ぜひこの炭酸ガスを使用した送気を行っているクリニックを選ぶことをお勧めします。
当院では検査の痛みや不安を少しでも減らし、快適に検査を受けられる環境を整えることを心掛けています。