GLP-1作動薬は脂肪肝(MASLD)にも効果が期待できる?
ドクター解説
〜脂肪肝は「放置してはいけない生活習慣病」〜
近年、生活習慣病の一つとして増えている 脂肪肝(MASLD:代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)。
以前は「NAFLD」と呼ばれていましたが、2023年以降の国際的な名称変更により、
代謝異常に関連する脂肪肝であることがより明確になりました。
肝臓は“沈黙の臓器”と言われ、症状が出にくいまま進行することが多く、
「健康診断で脂肪肝と言われたけれど、そのままにしている…」という方も多くいらっしゃいます。
当院では生活習慣病治療の一環として、
脂肪肝・肥満症の治療にも力を入れています。
1. MASLD / MASH とは?(旧 NAFLD・NASH)
MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)
旧 NAFLD に相当し、
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肝臓に脂肪がたまる(5%以上)
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代謝異常(肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧など)を少なくとも1つ持つ
という状態を指します。
MASH(代謝機能障害関連脂肪性肝炎)
旧 NASH に相当し、
脂肪肝に加えて
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炎症
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肝細胞の障害
を伴うステージです。
放置すると 肝硬変・肝がん へ進むこともあり、早めの介入が重要です。
2. GLP-1作動薬(ウゴービ・マンジャロ等)は脂肪肝にも効果が期待されている?
糖尿病や肥満症の治療薬として広く知られる GLP-1受容体作動薬。
近年は脂肪肝(MASLD / MASH)に対する改善効果が学会でも注目されています。
期待される効果
脂肪肝の改善
体重が減ることで肝臓の脂肪(肝脂肪量)が減少し、炎症マーカーも改善しやすくなります。
内臓脂肪の減少
GLP-1の作用により食欲が抑えられ、内臓脂肪が効率よく減ることが報告されています。
肝機能(ALTなど)の改善
臨床研究では、ALT上昇を伴う脂肪肝患者で数値が改善した例が多数みられます。
心血管リスクの低下
肥満や脂肪肝に共通する心血管リスクが、体重減少とともに低下することも期待されています。
3. 当院では「生活習慣病治療の一環としての脂肪肝・肥満治療」を行っています
当院では、
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脂肪肝(MASLD/MASH)
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肥満症
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糖尿病予備群
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高血圧・脂質異常症などの生活習慣病
これらを総合的に評価し、
一人ひとりに合わせた生活改善・栄養指導・薬物療法をご提案しています。
ウゴービ(GLP-1作動薬)を用いた自由診療ダイエット外来
当院では適応のある方に限り、
肥満症治療としてウゴービを使用した自由診療を行っています。(詳細はこちらから)
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BMI 30以上の高度肥満
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BMI 27以上で健康障害のある方(脂肪肝を含む)
※美容目的・短期の減量目的のみでの処方は行っていません。
医学的に必要と判断される場合に限り、安全に配慮しながら治療を行っています。
4. 脂肪肝は「改善できる」生活習慣病です
脂肪肝は
正しい治療を行えば改善できる病気です。
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体重の 5〜7%の減量
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バランスの良い食事
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適度な運動
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必要に応じた薬物治療
などにより、肝臓の脂肪はしっかり減っていきます。
「健康診断で脂肪肝を指摘された」
「痩せたいが、自分ではうまく続かない」
「肝機能の数値がずっと高い」
そんな方は、お気軽にご相談ください。
📍 みずの内科内視鏡クリニック(名古屋市北区)
住所
〒462-0837
名古屋市北区志賀町4-67-2
診療時間
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月曜〜水曜・金曜:7:30〜16:30
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土曜・日曜:7:30〜11:30
(胃カメラ・大腸カメラも実施しています)
電話予約
052-991-1855
※木曜を除く平日 13:00〜15:00 に受付
24時間WEB予約(診察・検査の事前診察・大腸カメラ仮予約可)
https://patient.digikar-smart.jp/institutions/474d3bb1-c396-4bc7-adaf-c2f5fbf64ffe/reserve
公式サイト
https://mizuno-naishikyo.jp/
まとめ
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脂肪肝は国際的に MASLD、脂肪肝炎は MASH へ名称変更
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GLP-1作動薬は脂肪肝改善への効果が期待され、近年の研究で注目
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当院では生活習慣病治療の一環として、脂肪肝・肥満治療に注力
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ウゴービを用いた自由診療の肥満症治療も対応(適応のある方のみ)
脂肪肝は放置せず、早めの対策が大切です。
気になる方はいつでもご相談ください。





